ヒステリー球(咽喉頭異常感症)/梅核気の症例
治療効果には個人差があります。
症状や病名が同一のものであっても、当院の経験に基づいた症例であり、一般的な鍼灸の効果を意味するものではありません。
あなたの症状に似た症例を、お探しください。
・喉に何かがつかえているような感じがする
・喉に締め付けられるような感じがする
・喉に圧迫感がある、息苦しさを感じる
・食べ物が飲みこみにくい
症例3 2ヶ月前からヒステリー球
来院者
30代 女性
来院期間
2021年 11月
通院頻度
週2〜3回
通院回数
8回
症状
2ヶ月前の症状が発症する前に、フラッシュバックの起こる出来事があり、動悸が起こった。
動悸が落ちついたタイミングで、喉のつまりとイガイガする感じが出始め、2ヶ月経った状況でも、変わらず症状が続いている。
動悸は、初回の来院時も不安があると症状が出るが、動くとおさまる。
施術と経過
1回目 問診をベースに触診を行うと、喉に関連のある部分の過緊張が顕著であったので、その部分を緩めるために、足や手、頭のツボを用い、緩めることを行い終了とした。
2回目 イガイガは取れたが、夕方から違和感が出てくる。朝も喉の奥に梅のタネがあるような感じ。今まで睡眠が思うように取れていなかったが、久しぶりに眠れた。前回とほぼ同様の施術を行い終了とした。
3回目 カリカリ梅サイズの感じになり、今までより奥に感じるようになった。
4回目 梅のタネに感じは無いが、頚の中にへばりついている感じがある。前日の夕方にピークが下がった感じがした。
5回目 へばりつき感がかなり減ったが、蓋をされている感じはある。
6回目 動悸が一度あり、その後喉に症状が少し出たが、直ぐに落ちついた。前回の施術から1週間経過したが、不安感は無い。喉の奥に点が残る感じ。
7回目 喉の調子は良い。動悸は少しある。
8回目 特に気にならないとの事で、今回で施術を卒業することとした。
使用した主なツボ
開魄、合谷、百会、列缺、曲沢
まとめ
症状としては強い方のものではあったが、発症から早い事と初回から数回を詰めて来院して頂いたこともあり、順調に症状は改善していったと考えられる。ヒステリー球の場合、症状が上下しながら段々と改善していくことが多いので、事前にしっかりと説明することも大切である。
症例2 一年以上続く喉の詰まり感
来院者
50代 男性
来院期間
2021年 9月
通院頻度
週1回
通院回数
5回
症状
2020年4月頃から、喉に詰まり感を感じるようになってきた。新型コロナウイルスへの不安感が大きくなり、医療機関への通院などもしていた。喉の詰まり感を感じるようになってから、頭痛や頚肩のコリなども強くなり、眠れない日が続き、寝ても起きてしまうことが多い。医療機関にて内視鏡の検査も行ったが、異常はみられなかった。喉は中がねちょねちょしている感じが常にあるが、痰は出ない。
施術と経過
1回目 問診を踏まえ触診をすると、喉の症状の際に現れやすい頚と肩の特定の部分の緊張が顕著となっていた為、頭部や手足のツボを用い緩めることで終了とした。
2回目 少し良くなった感じはある。翌日は変化を感じたが少しづつ戻ってきている感じがする。前日は咳払いの回数が多め。寝ている時に喉がイガイガしている。問診を踏まえ前回と同様に頚肩の過緊張に対しての施術を行い終了とした。
3回目 2回目の施術後、2日間喉の感じが強くなった感じで、咳の回数も気になる。寝ている時の喉のイガイガは、朝水を飲むと楽になる。今までの流れを踏まえ、別の頚の緊張も緩めるように施術を行い終了とした。
4回目 前回より喉の感じが良い感じ。咳の回数も減ってきた。
5回目 殆ど気になることが無くなってきた。日常生活において、特に気になることもないとのことでしたので、今回で卒業となった。
使用した主なツボ
百会、合谷、開魄、外関、手臨泣
まとめ
発症から1年半程経過していたが、症状に対し身体の過緊張をしている部分が一致していたので、少ない回数で卒業を促すことが出来ました。施術の過程で一時的に症状が強くなることがあるが、今まで長い期間緊張が強い状態が続いていたものに対して刺激を入れる場合、一定数見られるものである。そのまま継続して緩めていくと、ある時スッと落ち着くことがあり、当症例においてはそれが当てはまったものであった。
症例1 喉がかすれて声が出しにくい
来院者
60代 女性
来院期間
2016年 7月(往診)
症状と来院理由
ひと月程前に朝起きたら、喉がかすれる感じがした。2日後にはかすれて声が出しにくくなってきたので、医療機関を受診した。2回通ったが変化がなかったので、鍼ならなんとかなるのではないかと思い、以前ぎっくり腰で施術を受けた当院へ往診依頼をした。
施術内容と経過
<1診目>
身体を見ていくと、頚に喉の症状に関連する緊張を見つけたので、足の甲に鍼をすると緊張が緩んだ。続いて頚の前面から側面にかけて硬いコリがあり、また背部にもコリを見つけた。
手と腕に鍼をしていくと、コリが緩んだので終了とした。
<2診目>
(1週間後)前回の施術の3日後ぐらいから、かすれ感が少し減った感じがしている。1診目と同様の施術をし終了した。
<3〜5診目>
(1週間置き)同様の施術をし5診目でかすれ感がほぼ無くなったので、施術を終了とした。
使用した主なツボ
開魄R、合谷R、内関R、下尺沢R、六谿L
考察
頚の緊張が右側に多く存在した。患者様に自覚する緊張はなかったが、触診で確認すると顕著であった。緊張部位からみると前腕の緊張が1番の影響と考えられた。
丁寧に触診をし原因を見つける事が出来たことで、良い結果の出せた症例であった。